病弱書店

少し体が弱いです。本を紹介するブログです

マーティン・シーンがマシューって!

通勤途中にポスターを見たのです。

 

10月5日から公開されている『赤毛のアン 初恋』と11月2日公開の『赤毛のアン 卒業』。

 

13歳と16歳のアンが描かれているそうなんです。

アン役の少女もマリラも違和感がありません。

アンの友達ダイアナも。

 

でも

でも、マシューがなぜマーティン・シーン???

 

違和感ありありです。

 

だって、マシューは朴訥で、養女のアンと自分の妹であるマリラ、近所に住むレイチェル・リンド夫人以外の女性を恐れているのです。

マシューにとって「女性は怖いもの。得体の知れないもの」

ってマーティン・シーンが思うと思う?

若い頃からモッテモテで、娘たちが「わたしをダンスに誘ってくれないかしら」と恋い焦がれたはず。

「俺が誘えばイチコロさ」って思ったはず。

それにマーティンはまだまだ枯れてないのです。

マシューは枯れっ枯れ。色気どころか、甘いもの食べたいとか寝られるだけ寝ていたいとか、欲望とも言えないような欲望の気配さえない気がします。

子供の頃アニメで見たり、本で読んだマシューは本当におじいさんだったけれど、考えてみれば、アンを引き取った時は60歳。今の時代の60歳で枯れた人はあまりいないのかもしれません。だったら適役?と言えなくもないのか?

 

そういえば、宮部みゆきの『ペテロの葬列』がドラマ化された時、バスジャック犯役の長塚京三が何度も「おじいさん!」と呼びかけられていて違和感を感じました。

長塚京三がおじいさんって~

って思ったけど、若い人から見たらおじいさん👴ですよね。

 

こうして小さな違和感が増えて来て、自分がそれだけ歳を取ったことに気づいていく。

「うそ~ん」が「そっか」になって、自分の本当の年齢と心の中の精神年齢をすり合わせていく。

親の介護問題が出てきた数日後にそんなことを思ったのです。

 

赤毛のアン 赤毛のアン・シリーズ 1 (新潮文庫)

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ペテロの葬列 上 (文春文庫)

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